vol.004(2018/01/27)『成功者の告白』

こんにちは、戸田です。

2018年1月27日です。

早くも1月のおわりが近付いてきました。

2018年の最初の1カ月、どのように過ごされたでしょうか。

それでは、経営読書塾メールマガジン第004号をお届けします。

本日のコンテンツはこちら。

 

目次

1.第4回ブックレビュー『成功者の告白』

2.質問&レビュー募集

3.お知らせ

4.編集日記

5.次回予告『ダイレクトリクルーティング 新しい採用の常識』

となっております。

それでは、さっそく行きましょう。

 

1.第4回ブックレビュー『成功者の告白』

1-1.書誌情報

書名:成功者の告白

著者:神田昌典

発行日:2006年9月20日(講談社+α文庫版)

発行者:講談社

Amazonリンク:

http://amzn.asia/0KOoVs0

 

1-2.目次

プロローグ

第1章 見せかけの成功物語

第2章 幸福と不幸の狭間で

第3章 優しさの罠

第4章 成功の果てに……

エピローグ

 

1-3.内容紹介

本書は、多くのビジネス書の著作を持つ神田昌典氏の書く起業家小説です。

副題には「5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語」とあります。

その題の通り、主人公・タクが起業し、会社を発展させながら、家庭との両立や人生の幸福を追い求めていくストーリーとなっていますが、戦略構築、マーケティング、セールス、マネジメントなどのノウハウが随所に盛り込まれています。

筆者は「企業の成長シナリオの展開にはパターンがある」と述べています。

起業家・経営者の多くは「自分の会社に起きる出来事は自社だけの特別なもの」と思いがちですが、そうではなく、ある程度パターン化されているというのです。

この本は小説という形式を取っていますが、作り話ではなく、筆者がコンサルタントとして見てきた会社、筆者自身に起こった出来事など、経験と実話に基づいたものとされています。

もちろんここで描かれる企業の成長パターンは、筆者の観測範囲の話である、という注意書き付きですが、企業の成長シナリオの標準的なパターン、このタイミングではこうした問題が生じやすい、といった話を頭の片隅に置いておくことはきっと意味があることでしょう。

ぜひ主人公・タクに起こる出来事を「予習」して、自社の経営に活かしていただければと思います。

さて、この本はビジネス書ではありますが、物語の形式を取っています。

その中で、物語のあらすじを最初から最期まで紹介するのも無粋な話です。

ですので、本メルマガでは、戸田が印象深く感じたワンシーンを例に絞って紹介します。

 

事業で成功する鍵とは?

物語は、主人公・タクが大手メーカーからベンチャー企業に転職したばかりにもかかわらず、片道切符の子会社への転籍を命じられた……というところから始まります。

そしてタクは思い切って独立することにし、ビジネスアイデアを考えている最中、会計事務所を経営する「神崎さん」という方と偶然再会します。

この神崎さんがタクのメンターになってくれることとなり、タクが事業あるいは家庭で行き詰まったときにさまざな助言を受けながら進んでいきます。

さて、物語の序盤、タクが独立することは決めたものの、どんな事業を始めようか、と頭を悩ませていて、神崎さんに教えを乞うシーンです。

その場面で神崎さんは「ビジネスで成功する鍵は、第一にタイミング、第二にタイミング、第三にタイミングだ」と教えます。新規事業を成功させる鍵は市場に参入するタイミングであると。

今(単行本刊行時は2004年でした)のタイミングで、エアコンメーカーを始めても大成功はできない。携帯電話の販売会社を立ち上げても、インターネットのショッピングモールをつくっても難しい。

大きく成長させる会社のどこが違うかと言えば、参入したタイミングが違ったのだ、と神崎さんは話します。

とは言え、「ブームの商品を手掛ければいい」と言う単純な話でもありません。

神崎さんは、導入期、成長期、成熟期、衰退期からなる事業の成長カーブをペーパーナプキンにボールペンで描きながら、「どのタイミングで市場に参入すべきだろうか?」とタクに訪ねます。

タクは「ふつうは成長期だが、成長期は競争が激しいので、衰退期を狙ったほうがいいと聞いたことがある」と答えます。

神崎さんは、そういう考え方もあるとしつつ、「それでも成長期に参入すべきだ、それも成長期の前半に」と語ります。

なぜなら成長期にはその事業で得られる収益の80〜85%が得られるからだ、とのこと。

成長期のカーブに上手く乗らないと、事業はスムーズに立ち上がっていかない。

でも、そんな成長期の前半にあたるビジネスってどうやって見つければよいのか?

というタクのさらなる疑問に神崎さんは答えていくのですが、本メルマガではここまでにしましょう。

 

このビジネスのタイミングは「今」か?

ビジネスで成功する鍵は?と神崎さんに尋ねられて、タクは初めに「顧客ニーズだ」と答えます。

実は僕も初めて読んだ時はタクとまったく同じ回答でした。

また、多くのスタートアップ向けの本にも、まず「そのプロダクトに顧客ニーズがあるか」を重視すべき、と書かれています。

なので、この「タイミングがすべて」というのは当時の自分にとってわりと目からウロコな考え方でした(ちなみに、僕がこの本を読んだのは起業してから大体2、3カ月経った頃、先輩経営者に勧められて、でした。正直あと半年くらい早く読んでおきたかった……)。

確かに、投資家が事業を見る時には、顧客ニーズがあるのか、アイデア、プロダクトタイプの出来はどうなのか、ということもさることながら、「その事業はスケールできるのか?」を見ると言います。

個人事業主に近い形でスモールビジネスとして経営していくならともかくとして、スケールするビジネスをめざすのであれば、参入タイミングというのは最重要なのかもしれません。

そもそも伸びる市場でなければビジネスが大きくなることはなく、乗り遅れて後発になっては小さいベンチャーがシェアを取れることはなく、時代より早すぎると顧客がついてこない……といった中で、タイミングをはかるのは至難の業ですが、だからこそ、タイミングの見極めこそ経営者・起業家の重要な仕事の一つなのかもしれません。

 

1-4.こんなときに!経営への活かし方

これから起業しようという方、あるいはこれから会社を継ぐことになる二代目社長の方などには特におすすめします。

また、本書では、「企業の成長に伴って、プライベートや家庭でどのような問題が生じるか?」もパターン化されるものとして、紹介されています。

これは正直なところ「ほんまかいな?」と思っているのですが、あいにく戸田は独身のためイマイチ実感を伴いません。

既婚の経営者の方はぜひ実際のところを教えてください(笑)

ぜひ、本書で述べられている企業の成長パターンを学んで、そのパターンに沿って生じる問題を上手く乗り越えられるようにしましょう。

それでは、第4回ブックレビュー『成功者の告白』でした。

 

2.質問&レビュー募集

「経営読書塾」では、塾生(読者)のみなさまからの質問や感想、コメントなどなど、いつでもお待ちしております。

このメールにそのまま返信できますので、お気軽にお寄せください。

いただいた質問については、その次の配信でご回答させていただく予定です(内容によっては個別にご回答いたします)。

「こんな本をレビューしてほしい」といったご要望もお待ちしております。

また、「自分もレビューを書いてみたので紹介してほしい!」といった持込も大歓迎です。

レビューを書くと、自分の頭の中が整理され、また読んでみるだけでは気付かなかった発見があるかもしれません。ぜひチャレンジしてみてください。

 

3.お知らせ

自社サイトをリニューアルしました

株式会社あらまほしのWebサイトをリニューアルしました。

https://aramahoshi.jp

「戸田って何してんの??」とよく(経営者仲間にも)聞かれるので、少しわかりやすく整理……したつもりだったのですが、整理したところで事業分野がバラバラすぎて「結局何の会社なんだ……」という疑惑に答えられるものにならず……。

ぜひご笑覧ください。

 

LINE BOT勉強会 IN 掛川を開催します

2018年2月21日(水)静岡県掛川市にて「LINE Bot勉強会 in 掛川~LINE Botを活用してもっとコミュニケーションを~」を開催します。

講師はLINE株式会社 Developer Relationsチーム所属の立花翔さんです。

お近くにお住まいの方で、チャットBOTに興味のある方はぜひご参加ください。

詳細はこちら

https://aramahoshi.jp/2018/01/25/linebot

 

4.編集日記

第004号のブックレビューはいかがでしたでしょうか。

副題に違わず3時間とかからず読めますが、学びのある濃密な物語ではないかと思います。

ぜひぜひ手に取って読んでいただけましたら。

個人的には、本書で描けれている企業の成長パターンは、あくまで神田昌典氏の経験則と観測範囲によるものなので、こうした起業家の成長あるいは衰退パターンが調査・研究によって明らかにされたらおもしろいな、と感じています。

「多くの起業家がこの時期に、こんな間違いをして死にます」みたいなデータがあると、未然に防ぐ手立てを打ったり、応急処置が早くなったりするんじゃないかなあ、と。

もっと新規事業開発やスタートアップに関する研究が進むとよいですね。

 

5.次回予告『ダイレクトリクルーティング』

さて、次号で取り上げる本はこちらになります。

高山奨史,新倉竜也 『ダイレクトリクルーティング 新しい採用の常識』(同文館出版,2018)

Amazonリンク:

http://amzn.asia/iqT2dk7

第1回から今回まで、起業の科学、イシューの見極め方、交渉思考、事業の成長パターンなど、どちらかと言えば大きな視点でのモノの見方、経営の考え方などに関する本を読んできました。

次回はもう少し具体的な内容、特に人材採用についての新潮流やその取り組み方法をまとめた本を紹介します。18年1月に発売されたばかりの新刊です。

人材不足やスタッフ採用に悩んでいらっしゃる方のお役に立てれば幸いです。

お楽しみに。