こんにちは、戸田です。
2018年4月14日です。
もうすっかり春めいてきましたね。
本日は、ものの見方、考え方の基本を学ぶことができる一冊をご紹介します。
新年度、新しい環境、事業にチャレンジされる方もいらっしゃるかもしれません。
そんなみなさんの「考える」ことに役立てば幸いです。
それでは、経営読書塾メールマガジンvol.012のコンテンツはこちら。
目次
1.レビューNo.12『知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ』
2.質問&レビュー募集
3.お知らせ
4.編集日記
5.次回予告『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』
それでは、さっそくブックレビューに入りましょう。
1.レビューNO.12『知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ』
1-1.書誌情報
書名:知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ
著者:苅谷 剛彦
発行日:2002年5月20日
発行者:講談社
Amazonリンク: http://amzn.asia/esPtoNf
1-2.目次
序章 知的複眼思考法とは何か
第1章 創造的読書で思考力を鍛える
第2章 考えるための作文技法
第3章 問いの立て方と展開のしかた
第4章 複眼思考を身につける
1-3.内容紹介
事業を経営する中では、日々たくさんの問題が起こるでしょう。
「売上が低迷している。どうすればよいのだろう。新しい事業をはじめるべきだろうか」
「今はAIが話題らしい。自社でも取り入れられないだろうか」
「社員のやる気がいまいち。どうすればよいのだろう」
こうした問題が起こった時、あなたはどうしていますか?
人の話を聞く、本を読む、見て見ぬふりをする……さまざまな対応があるかもしれません。
しかし、どこかの経営者の講演を聴いて、それをそのまま自社に取り入れるだけでは上手くいかないことも往々にあるでしょう。
いずれにせよ、大切なのは「自分の頭で考える」ということです。
しかし、この「自分の頭で考える」というのも、言うは易く行うは難し、です。
今日紹介する『知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ』は、常識に囚われず、自分の頭で考えるための基本的な考え方を身につけるためものです。
複眼思考とは何か
複眼思考とは、ありきたりの常識や紋切り型の考え方に囚われずに、ものごとを考えていく思考です。
例えば、地元の飲み会などでは「最近の高校生は受験勉強ばかりで社会との接点が乏しい」といった話がたまに話題に出たりします。
これに「だからもっとアルバイトなどして社会経験を増やすべき」などと言った議論が続きます。
一見するともっともらしく、大体は「そうだそうだ」という話になります。
が、この話もきちんと考えるとすればいろいろと疑問点が浮かびます。
「本当に最近の高校生は昔と比べて受験勉強ばかりしているのか?」
「インターネットの普及によってむしろ社会との接点は増えているのでは?」
「アルバイトをすることで得られる社会経験というのがいかほどのものか?」
「そもそも社会経験を増やすことが重要という前提だがそれはなぜか?」
こうした着眼点を持つことが複眼思考の第一歩となります。
や、居酒屋談義で、いちいちこんなツッコミ入れてたら嫌われるかもしれませんけど。
複眼思考を身につけるには
例示したような複眼思考は事業、経営にもさまざまな応用ができます。
では、どうすれば、こうした複眼思考を身につけ、使いこなせるようになるのでしょうか。
本書では、「批判的読書」「考えるための作文」「問いを立てる」ことなどをその方法として挙げています。
批判的読書では、書かれている内容をそのまま信じ込むのではなく、著者の主張の根拠は何か、組み立てられた論理に飛躍はないか、といったことを考えながら読むことが求められます。
また、書くことについては、「すでに考え終わっていることをあらわすために書く」のではなく、「考えを深め、明確にするために書く」という捉え方がされています。
「書くという行為は、もやもやとしたアイデアに明確なことばを与えていくこと」なのです。
先程の例示でも、「最近の高校生は受験勉強ばかりで社会との接点が乏しい」ということについて、何かもやもやとしたものを感じた時、「自分はどの部分についてもやもやしているのか」は、書くことを通じて明らかになりました。
本書では、複眼思考について、その概念を説明するだけでなく、具体的な実践方法についても述べています。
この思考法を身につけたい、という方はぜひ一読と言わず、熟読し、文中で「実際に考えてみよう、書いてみよう」とされている課題にチャレンジしてみることをオススメします。
1-4.こんなときに!経営への活かし方
「なぜ売上が低迷しているのだろう」→「景気が悪いからだ」
「なぜ新入社員のモチベーションが低いのだろう」→「最近の若者はやる気がないからだ」
……などと思考停止しているところからは、何の解決策も生まれません。
本書により、複眼思考する力を鍛え、新しい発想をもって事業・経営の課題解決に取り組みましょう。
2.質問&レビュー募集
読者のみなさまからの質問やコメントは随時募集中です。
このメールにそのまま返信できますので、お気軽にお寄せください。
3.お知らせ
4月22日に当社協賛の講演会が開催されます
『milieu』編集長 塩谷舞さんをお招きした講演会が開催されます。
4月22日(日)14時00分より静岡マルイ8階エニシア(静岡市)にて。
静岡にて実力派インフルエンサーのお話を聞くことのできるまたとない機会ですので、ぜひぜひご参加くださいませ。
詳細・お申込みはこちら↓
https://shizuokaciotan.peatix.com/
4.編集日記
年度が変わることはそれほど関係ないのですが、新しい取組をしていこうと日々試行錯誤中です。
週明け月曜にはEBPMに関する勉強会を開催したり、またRPA(Robot Process Automation)について勉強を始めたり、5月からは新たに学生スタッフさんにお仕事をお願いしようかな、ということでその面談をしたり。
止まらず、日々一歩一歩前へ進んでいきましょう。
5.次回予告『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』
さて、次号で取り上げる本はこちらです。
津川 友介『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』(東洋経済新報社,2018)
Amazonリンク: http://amzn.asia/fvQpFQ6
何事も身体がいちばんの資本。
ということで、みなさんお身体の調子はいかがでしょうか。
元気に活躍し続けるためには、食事に気を配ることは必須要件です。
そこで、次回は数多ある胡散臭い食事本とは一線を画す、エビデンスに基づく食事法に関する本をご紹介いたします。
どうぞお楽しみに。